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スーパーフォーミュラとF1の違いや観戦の流れについて徹底解説!

2025年7月20日

同じフォーミュラの中でも、F1とスーパーフォーミュラではどれくらい違うのでしょうか。スーパーフォーミュラは軽さとコスパの良さがウリですが、エンジンパワーも性質もまるで異なるようです。両マシンを経験したことがあるドライバーにとっては、似て非なるものということですね。今回は、スーパーフォーミュラとF1の違いについて、調査しました!

スーパーフォーミュラとF1の違い

スーパーフォーミュラとF1の違いは、F1は全てが専用で作られた1点モノ(オートクチュール)なのに対し、スーパーフォーミュラは全チームが同じモノを使う既製品(プレタポルテ)という点です。

F1の特徴

まずはF1の特徴について整理したいと思います。

  • FIAが管轄する「世界選手権」のこと
  • 各チームが独自で設計・製造する車体を使用する
  • V6/1.6Lターボ、電気モーターのハイブリッドシステムを搭載
  • 現在はレッドブルPT(ホンダ)、フェラーリ、メルセデス、ルノーがエンジンを供給
  • 所定の区間で空気抵抗を減らすDRSを搭載する
  • レース中は前方1秒以内に走行車がいないとDRSが作動しない
  • ドライタイヤ6種類のうち、各GPにタイヤメーカーが指定した3種類が持ち込まれる
  • スタート時に使うタイヤとレース中に2種類以上のドライタイヤを使用する必要がある

F1は世界選手権

「フォーミュラカー」は、レース専用で設計、製造された車両で、運転席やタイヤがボディカウルに覆われていません。その代表的なものがF1(Formula One)です。F1は世界選手権として世界各国を転戦し、年間王者“ワールドチャンピオン”を決めます。そして、F1は各チームでオリジナル車体を用意することが最大の特徴です。ドライバーの力量よりも、車体の性能が勝敗に大きく影響します。

スーパーフォーミュラの特徴

つづいて、スーパーフォーミュラの特徴についてです。

  • JAFが管轄する「日本選手権」
  • 全チームが同じ車体を使用する
  • ホンダとトヨタが供給する直4/2.0Lターボエンジンを使用
  • 一時的にエンジンパワーを上げる「OTS(オーバーテイクシステム)」を搭載(レース中100秒まで使用可)
  • 年間を通じてドライ1種類、ウェット1種類のタイヤを使用
  • レース中に最低1回はタイヤ交換をしなければならない

スーパーフォーミュラは、正式には「全日本スーパーフォーミュラ選手権」といい、アジア圏で最高峰であるシリーズとなります。

スーパーフォーミュラの車体はイタリア・ダラーラ社製『SF23』で統一し、ヨコハマタイヤが全車に供給。エンジンはホンダとトヨタで2社供給制となっています。車体差で勝敗がつくことはほぼなく、純粋にドライバーやチームの力が重要視されるのです。スーパーフォーミュラでシリーズチャンピオンになると、“日本最速ドライバー”と称されます。

フォーミュラカーの魅力

フォーミュラカーはレース専用の1人乗り車両で、コックピット上部に運転席、タイヤ4輪が覆われていません。1人のドライバーが速く走るために、毎走行で細かく調整していきます。ドライバーの技量を問う競技車両で、フォーミュラワン世界選手権(F1)が格付けトップ、次にアメリカを中心としたインディカーシリーズ、ヨーロッパ中心のFIA F2選手権、アジアのスーパーフォーミュラという立ち位置です。

近年は、欧州や南米などの若手選手もスーパーフォーミュラに参戦し、実力選手が多く参戦しています。日本のトップ・ドライバーと世界の選手たちが競い合い、世界中から注目されているのです。

全チームが同じ車体を使用

スーパーフォーミュラでは、全チームが同じ車体を使用するので、現在はカーボン・ニュートラル対応のレーシングタイヤを装着しています。エンジンは2000cc直列4気筒の直噴ターボで、トヨタもしくはホンダから選んで使用することとなります。どちらのエンジンも同等の出力(550馬力)で、車両に個体差がなく、ドライバーの実力とチームの戦略・技術力が勝敗のカギを握っています。

スーパーフォーミュラとF1の観戦の流れは?

スーパーフォーミュラとF1のレースは土日の2日間開催されますが、チケットは基本的に2日間通しのものしかありません。各チケットの価格は開催されるサーキットによって異なり、スーパーフォーミュラはメインスタンドに自由席が設定され、ある程度満足する観戦体験ができるようですね。前売価格は鈴鹿で5,500円、富士で6,600円となっています。

ここ近年は家族や仲間同士、子ども連れなど多くの観客がレースを楽しんでいます。毎週のようにレース競技会が開催され、内容によって全く異なる車両が走るのも魅力ですね。初めての観戦はモニターで全体を見渡せる「ホームストレート」の観客席がオススメのようです。レース開始前から観客席で練習走行も見学できますし、レース以外にもさまざまなイベントが開催され、遊園地が併設されているところも。中にはゴーカートに子供を乗せることで、レースを体験できる場所もあります。

パドックパスとは?

パドックパスとは、サーキットでマシンの整備をしたりする「ピット」エリアと、関係者の控室(モーターホーム)がある「パドック」エリアに入れるチケットです。

パドックでは、ドライバー、監督、レースクイーンらがピットとの間を行き来したり、トイレに行ったりしているようです。このエリアにチケットを買えば入ることができるので、他のスポーツと比較しても極めて特殊ですよね。タイミングがよければ選手にサインをもらうこともできます。パドックパスでしか入れないエリアもあり、上階の座席付近でABEMAの動画撮影などもおこなっているので、その様子を至近距離で見ることができるようです。さらに、レース後のピットレーンにも入れるので、表彰式を表彰台の真下で見ることができます。

まとめ

今回は、スーパーフォーミュラとF1の違いについて、紹介しました。F1は全てが専用で作られた1点モノなのに対し、スーパーフォーミュラは全チームが同じモノを使う既製品という点が大きく異なるようです。似て非なるもので、スーパーフォーミュラはアジア圏で最高峰であるシリーズとなっています。

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