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F1モナコGPのコースは難易度が高い理由とは?タイヤ交換で問題解消?

2025年6月30日

F1のモナコグランプリといえば、モナコ公国モンテカルロ市街地コースでおこなわれる、F1世界選手権の一つです。F1の中でも「最も難しいコース」と言われ取り、「世界3大レース」の1つとなっています。F1やモナコの象徴的イベントとも言えますが、モナコグランプリのコースが難しい理由は、何なのでしょうか。今回は、F1モナコのコースが難易度の高い理由について、調査しました!

F1モナコGPのコースは難易度が高い理由とは?

F1モナコGPのコースは非常に狭く追い越しが難しい点からも、難易度が高いと言われています。予選結果によって運命が決まるといっても過言ではなく、追い越ししようとしても接触することが多いです。一般的には、ポールポジションからの優勝が多く、追い越しの難しさと不公平性が指摘されています。とはいえ、伝統と華やかさ、高度なテクニックと集中力が求められるので、格式高いレースと言えます。F1の名物ラウンドとして、インディカーシリーズの「インディ500」、WECの「ル・マン24時間レース」と並び、“世界3大レース”のひとつとして幅広く認知されています。

コース幅が狭く、オーバーテイクが難しい

F1モナコのコースは、全長3300mの市街地コースとなっており、コース幅が狭いため、追い越すことが難しいのです。予選順位が優勝に直結することが多く、最初から結果が見えていると「つまらない」という声もあります。ただ、華やかな街並みを、美しいフォーミュラマシンが駆け抜けていくのは、F1ファン必見ですね。ちょっとしたミスが即大事故に繋がりかねない、スリルあふれるコースとなっていますモナコGPは、チーム、ドライバーにとっても大事な一戦で、ほかのコースとは異なり、ここで結果を残すのはレーサー冥利に尽きると言えます。この狭い道幅や事故の発生しやすさ、マシンの過酷な条件という強運を乗り越えたドライバーは、3回の優勝を達成すると、「モナコ・マイスター」という栄誉が授与されるのです。

F1モナコGPは角田裕毅の天敵

日本を代表するF1レーサーの角田裕毅さんですが、モナコGPを苦手としています。F1に参戦した2021年以降、過去4年間で3度も15位以下に終わる結果となっています。ドイツの専門メディアも、角田裕毅さんがモナコで成功するのは「難しい」と、厳しい意見を述べています。角田裕毅さんにおると、「レッドブルのマシンの限界を十分に理解していない」とのこと。マシンのセッティングを含め、レースのペースを少しずつ上げていく方針のようです。

モナコへの対策を強化

モナコGPは、1周3.337kmで19のコーナーがあり、決勝ではコースを78周します。公道なので走行中に路面にタイヤのゴムが付着し、コンディションが変わっていきます。他のGPよりさらに予選の結果がそのまま決勝の順位に直結するので、角田裕毅さんも苦戦を強いられてきました。角田裕毅さんはできるだけ多くのポイントを獲得し、最も厳しいといわれるモナコGPの試練に直面することになると予想されています。些細なミスも許されないレースで、角田裕毅さんがどのような走りを見せるのか注目ですね。

F1モナコはタイヤ交換で問題解消?

モナコGPでは2025年から、レース中にピットストップを最低2回行うことが義務づけられました。ピットストップとは、レース中にマシンがピットエリアに入り、タイヤ交換や給油、その他のメンテナンスを行うこと。世界モータースポーツ評議会(WMSC)で決定し、モナコ公国の象徴ともいえるレースが刷新されます。F1で最も厳しいコースと言われるモナコGPで、新しく戦略性と予測不可能な要素を入れ込むために、新しいルールが適用されました。WMSCは、雨天でもドライでも、あらゆるコンディションで最低2回のピットストップを義務づけることに。

レースの見ごたえ解消のため

目的は、モナコGPのレースの見応えを改善することで、これまで予選でほぼ優勝が確定していた場合でも、ピットストップの義務づけにより、大どんでん返しがある可能性も浮上しました。さらに、モナコGPではレースで少なくとも3セットのタイヤが使用必須で、ドライレースの場合は最低2種類のタイヤコンパウンドを使用するとなっています。新ルールの恐ろしさは、戦略の選択肢が爆発的に増えることにあります。2回のピットストップをいつ、どのタイミングでおこなうか、ライバルの動き次第でレースの流れが一変する可能性があるのです。超難関コースであるモナコGPは、何年物間予選王者を輩出してきました。タイヤを労るマシンが列を作るなど、さまざまな課題があったのです。しかし、ピットストップの回数が増えたことにより、レースの結果が大きく変わる可能性があります。

モナコGPのピットストップ義務化に賛否

ライバルを追い抜くためには、早々にピットストップを行ったり、反対に最後のプッシュのために、よりギリギリまでタイヤを交換しなかったり、さまざまな戦略が考えられます。雨天時はモナコGPをより一層大混乱に変える可能性もありますね。これまで長年続いていたモナコGPの伝統的な「1ストップレース」、単調さを改善するための新たな制度。モナコの魅力とは、戦略ではなく、ミスが許されないそのスリリングなところにあるという主張も。その一方、この新たな義務はありがたい、救いになるという人もいます。

世界的レーサーにも予測不可能

現F1ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペン氏は、「レースにスパイスを加えるかもしれない」と期待しています。フェルスタッペン氏は「どう転ぶか分からない。すごくシンプルな展開や、セーフティカーの有無で大混乱にもなる。ピットインのタイミングがかなり重要」とコメント。通常はタイヤ交換が1回なので、ピット作業さえうまくいけば、後はぶつからないように集中するだけでした。しかし2回となると、ピットインのタイミングがカギになりますね。

まとめ

今回は、F1モナコのコースが難易度の高い理由について、紹介しました。モナコGPのコースは非常に狭い市街地を走行するため、追い越しも難しく、予選の結果がそのまま優勝に反映することが多くありました。しかしタイヤ交換が2回に義務化されたことにより、レース展開が大きく変わる可能性があります。ギャンブル性が高く、戦略の違いが生まれるスパイスになるでしょう。

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