2021年実に36年ぶりにオランダのザントフォールト・サーキットでF1が開催されることになりました。
そこでこの記事では改めてザントフォールト・サーキットの魅力と歴史を紹介し、レース観戦の切っ掛けが掴めるような記事を作成してみました。各セクションにどのような魅力があるのか細かく解説すると同時に、実際に走ったレーサー達の感想も紹介しています。
連続した高速コーナーがあるセクター1
ザントフォールト・サーキットはF1有数の高速カーブが非常に多く、ダウンフォースが重要なコースです。また必要なダウンフォースの量で言えば、ザントフォールト・サーキット以上のサーキットは、モナコサーキットとハンガロリングサーキットのみと言われるほどです。ザントフォールト・サーキットのようなハイダウンフォースサーキットになると、カーブでタイヤのグリップが増えるため、限界ギリギリのオーバーテイクが観戦できるという魅力があります。
ただし、カーブが多い影響でマシンブレーキに掛かる負担も凄まじく、ブレーキを使い過ぎると逆に曲がりにくくなるという特徴もあります。
最大の魅力!オーバーテイクポイント
ザントフォールト・サーキットで一番の魅力といえば、678メートルのホームストレートから続く数少ないオーバーテイクポイントとして知られているTarzanbochtです。Tarzanbochtは180度のヘアピンカーブで、DRSでトップスピードに乗った車が一気に突っ込んでくるため、レース開始直後どのようにしてトップに立って後のレースを優位に進めるのかがポイントになってきます。実際にレースを走ったドライバーによると、ホームストレートは距離が短く他のサーキットのようにオーバーテイクポイントにはなりにくいそうです。
むしろどのラインで行くのかブレーキはどこで踏むのかチキンレースの覚悟を決めるセクションになっているとの見方があると思います。
歩くのもちょっと辛い19度バンクの魅力
ザントフォールト・サーキットの第三コーナーにある傾斜19度のHugenholtzbochtは、傾斜角度が19度もあるバンクコーナーです。北アルプスの登山コースの傾斜角度と同じくらいなので、歩くだけでもその辛さが分かるコースレイアウトだと思います。その分、ザントフォールト・サーキットを走るレーサー達がGに必死に抗いながら走っている魅力的なセクションと言われています。
ちなみにHugenholtzbochtは、2021年オランダグランプリ開催に合わせて作られたセクションで、実際に走ったマックスフェルスタッペンも絶賛しています。
最短ピットレーンの魅力
ザントフォールト・サーキットはピットレーンが全サーキット中最も短いので、ピットストップの時間が短いという魅力があります。また、ザントフォールト・サーキットは、改修後よりピットレーンの制限速度が改定されているため、よりスピーディなレースが観戦できるようになりました。
しかし、カーブが多くオーバーテイクが難しい影響で、ピットストップを何度もするチームが少なく、予選は他のサーキットよりもソフト寄りのタイヤを使ってレース序盤を有利に進める作戦を取るチームが多いという特徴があります。
ドライバーの視界を遮るセクター2
ザントフォールト・サーキットのセクター2は、ドライバーの視界を遮るようなレイアウトのScheivlakが魅力のセクターです。Scheivlakは時速260kmで走り抜けられるセクションですが、ブラインド状のダウンヒルになっているため、コースコンディションが確認しにくいという欠点があります。トップを維持するためには、Scheivlakを如何にしてブレーキ無しで走るかがポイントで、ドライバーの度胸試しセクションとも言われています。
ちなみにScheivlakは、サーキットを作る前私有地と公用地の境界線だった場所なので、縁石に若干凹凸があることで有名です。したがって、カーブの限界を狙い過ぎて縁石に乗り上げるとグリップが効かずにマシンがコントロールを失う可能性があります。
また、ターン10からターン11はDRSセクションで、ホームストレートと同程度くらいにマシンが加速している様子を観戦できるので必見です。
バンク再び!セクター3の魅力
ザントフォールト・サーキットのセクター3は、ArieLuyendykbochtのバンクコーナーが一番の見どころです。Tarzanbochtと同じ傾斜になっているセクションで、DRSを使うことが可能です。実際に走ったマックスフェルスタッペンによると、このバンクがある影響でザントフォールト・サーキットは鈴鹿サーキットと似ているとのことです。ホームストレートが短い影響で、勝つにはArieLuyendykbochtでも十分な速度を出す必要があるとの事です。
ちなみにFIAでもザントフォールト・サーキットでオーバーテイクが発生するようにDRSセクションを調整しており、その結果ホームストレートのスピード我慢比べがレースを大きく盛り上げるようになりました。
6段進化を遂げた歴史
ザントフォールト・サーキットは、過去に6回のコース改修を行っています。初期のコースは1948年から1972年まで使われており、コーナーの数も19と一番多いという特徴があります。しかし、F1マシンが高速化した影響で、当時のコースレイアウトでは事故が多発しすぎるという問題点がありました。さらに周辺住民から騒音の苦情が来たり、経済状況が悪化したりしてコースだった土地の一部を売却しています。その後サーキットを新しいレイアウトにしましたが、資金不足によるコースコンディションの悪化が激しく、1985年を最後にザントフォールト・サーキットはF1で使われなくなりました。使われなくなってからも何度かコースレイアウトを変更し、F3で使われることが決定しています。
そしていよいよ2021年、コーナー数を14まで減らし、新たなセクションに改修されたザントフォールト・サーキットはF1で再び使われるようになり現在に至ります。
ザントフォールト・サーキットでは運転体験ができる?
ザントフォールト・サーキットでは運転免許証さえ持っていれば、日本円で9万円ほどの費用で運転体験が可能です。車の貸出料金込みの値段なので非常に安いと評判で、運転できる車の種類もポルシェ911かフォーミュラRP1かBMW1シリーズと中々運転できない車ばかりが揃っています。さらに追加料金で車内カメラを搭載しながら走行可能なので、記念撮影がしたい人からも非常人気のプランです。
まとめ
ザントフォールト・サーキットは、F1サーキット有数のテクニカルコースで、ダウンフォースやDRSの使い方など技術面とドライビングテクニック双方でレースの魅力を感じられるサーキットです。特にカーブが連続しているセクター1は見どころが多く、Hugenholtzbochtは最高のオーバーテイクスポットなので、観戦する予定の人はぜひ注目してほしいです。