近年世界的な人気を誇るF1。日本でも映画『F1』が大ヒットしたことが記憶に新しいですが、レッドブル・レーシングに所属するF1ドライバー・角田裕毅選手の活躍や、eスポーツとして注目を集めている「Gran Turismo 7」の人気も手伝い、F1はさまざまな角度から注目を集めています。実際にブックメーカー 比較の観点から見ても、その話題性の高さがうかがえます。
この記事では、どうすればF1ドライバーになれるのか、年収はどれくらいなのか、また、スーパーフォーミュラとはどう違うのかについて、分かりやすくまとめました。
F1ドライバーになるには?
単に自動車の運転が上手いだけではF1ドライバーになることはできません。
どのような資格や素養が必要になるのかチェックしていきましょう。
スーパーライセンスが必要
F1ドライバーになるための最低条件として、まずFIA(国際自動車連盟)が発行する「スーパーライセンス」の取得が必要になります。これは、FIAが指定した各カテゴリーのレースで規定数以上のポイントを積み重ねることで取得できます。
しかし、例えば日本最高峰のレースであるスーパーフォーミュラであっても、一度の優勝だけでは規定のポイントを獲得することはできません。そもそも、スーパーフォーミュラに出場すること自体決して簡単なことではないため、スーパーライセンスの取得は超難関であるということが想像できます。
F1ドライバーに求められる素養
F1ドライバーには、冷静な判断力、高度な戦略を練るための頭脳、チームとの綿密な連携能力、そして極限まで鍛え抜かれた身体と精神力など、多くの面でハイレベルな素養を備えていることが求められます。
F1ドライバーを目指す人の多くは、下位のカテゴリーで経験を積んでいく中で、これらの素養を磨いているのです。
F1チームに所属する必要がある
当然ながら、F1ドライバーとして活躍するためには、FIAが主催するF1世界選手権(FIA Formula One World Championship)に参戦するチームとF1ドライバーとして契約する必要があります。2025年シーズンは、10チームから各2名のドライバーがレースに出場しています。
つまり、数多の凄腕ドライバーたちを打ち負かし、たった20席しかないF1ドライバーの座を勝ち取る必要があるのです。
F1ドライバーの年収はどれくらい?
世界にたった20人しかいないF1ドライバー。その年収がどれほどのものなのか、気になるところです。
F1ドライバーの年収は基本給+ボーナス
F1ドライバーは、所属チームから報酬を受け取りますが、その報酬は基本給とボーナスで構成されています。ボーナスについては、レースの結果やチームへの貢献度など、ドライバーごとに異なる条件が設けられています。
そのため、ひとくちにF1ドライバーの年収と言っても、所属チームやドライバー個人の契約内容、そして実績によって大きな差があることが推測されます。
各F1ドライバーの年収
2025年シーズンの20名のF1ドライバーの年収がどれほどであるか、公式情報は見つかりませんでしたが、海外のレース情報サイトに各ドライバーの推定年収(基本給のみ)が記載されていました。(参考サイト:RacingNews365)
| F1ドライバー | 所属チーム | 米ドル年収(日本円年収)※基本給のみ・推定※1ドル=150円計算 |
| マックス・フェルスタッペン | レッドブル・レーシング | 6500万ドル(約97億5000万円) |
| ルイス・ハミルトン | フェラーリ | 6000万ドル(約90億円) |
| シャルル・ルクレール | フェラーリ | 3400万ドル(約51億万円) |
| フェルナンド・アロンソ | アストンマーティン | 2000万ドル(約30億円) |
| ランド・ノリス | マクラーレン | 2000万ドル(約30億円) |
| ジョージ・ラッセル | メルセデス | 1500万ドル(約22億5000万円) |
| カルロス・サインツ | ウィリアムズ | 1000万ドル(約15億円) |
| ピエール・ガスリー | アルピーヌ | 1000万ドル(約15億円) |
| アレクサンダー・アルボン | ウィリアムズ | 800万ドル(約12億円) |
| ニコ・ヒュルケンベルグ | キック・ザウバー | 700万ドル(約10億5000万円) |
| エステバン・オコン | ハース | 700万ドル(約10億5000万円) |
| オスカー・ピアストリ | マクラーレン | 600万ドル(約9億円) |
| ランス・ストロール | アストンマーティン | 300万ドル(約4億5000万円) |
| ガブリエル・ボルトレト | キック・ザウバー | 200万ドル(約3億円) |
| 角田裕毅 | レッドブル・レーシング | 200万ドル(約3億円) |
| キミ・アントネッリ | メルセデス | 200万ドル(約3億円) |
| オリバー・ベアマン | ハース | 100万ドル(約1億5000万円) |
| リアム・ローソン | レーシングブルズ | 100万ドル(約1億5000万円) |
| ジャック・ドゥーハン | アルピーヌ | 50万ドル〜100万ドル(約7500万円〜約1億5000万円) |
| アイザック・ハジャー | レーシングブルズ | 50万ドル〜100万ドル(約7500万円〜約1億5000万円) |
やはりどのドライバーもとても高額な年収を受け取っていますね。特に、マックス・フェルスタッペン選手やルイス・ハミルトン選手に至っては、基本給だけでなんと100億円近い年収を受け取っているようです。
スーパーフォーミュラとの違い
ここからは、上でも少し触れたスーパーフォーミュラというレースについて見てみます。
スーパーフォーミュラは、株式会社日本レースプロモーションが主催する日本およびアジア最高峰のフォーミュラカーレースであり、このレースを経て、多くのドライバーがF1などの国際的なトップカテゴリーへとステップアップしていきます。
では、F1とスーパーフォーミュラとの違いは、どういった点にあるのでしょうか。
マシンの違い
F1では各チームが独自にマシンを開発するのに対し、スーパーフォーミュラでは全チームが同一規格のマシンを使用します。さらにエンジンについても、F1では1000馬力近い出力を誇るパワフルなエンジンが使用される一方、スーパーフォーミュラでは、F1ほどの出力はない反面、軽さとコーナリング性能に秀でたエンジンが使用されています。
スーパーフォーミュラのドライバーになるには
スーパーフォーミュラのドライバーになるためには「国際Bライセンス」以上のライセンスを所持していることが条件となります。そのためには、下位カテゴリーのレースで実績を積んでステップアップすることが必要になります。
その他、F1ドライバー同様、心技体あらゆる面でハイレベルな能力が求められることは言うまでもありません。
スーパーフォーミュラのドライバーの年収
残念ながら、スーパーフォーミュラのドライバーの年収については、ほとんど情報がありません。ネット上では、トップドライバーであれば数千万円程度であるという非公式な情報も見られますが、実際のところは、所属するチームによって給与体系も仕事内容も様々なようです。スーパーフォーミュラ以外のレースに出場することもあり得ますし、自動車メーカーのチームであれば、メーカーの広報活動などもドライバーの仕事の一部になるでしょう。
いずれにしても、こちらもドライバーによって年収に差があることは想像に難くありません。
まとめ
過酷なトレーニングと熾烈な競争を経て、世界最高峰のレースであるF1に出場する資格を勝ち取ったドライバー、それがF1ドライバーだということが分かりました。どのF1ドライバーもそれに見合った非常に大きな額の年収を得ているようですね。
一方のスーパーフォーミュラは、F1よりは下位のカテゴリーですが、やはりこちらでドライバーになるのも非常に難しいようです。
テレビで観戦しているだけでは知ることのできない、ドライバーたちの凄さを知ることができました。