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スパフランコルシャンの歴史とコースの特徴を紹介!おすすめの観客席や行き方についても

2025年12月23日

カーレースの歴史は既に140年近くありますが、その中で色々なコースがドライバーの腕を試してきました。しかし、中には諸事情で改修されたコースもあり、スパフランコルシャンもその1つです。

そこでこの記事では、スパフランコルシャンが歴史上どのような変化を歩んできたのかを紹介しています。おすすめの観客席も紹介しているので、スパフランコルシャンでレース観戦するときの参考にしてください。

スパフランコルシャンの歴史

スパフランコルシャンは、1921年8月にベルギーのリエージュ州でオープンされたサーキットです。主にF1のベルギーグランプリやスパフランコルシャン24時間レースなどで使われています。オープン当初は全長14.9kmもの長さがあり、サーキットの中でも指折りの長距離でした。

しかし1981年までオーバル気味のコースでスピードが出すぎており、多重事故や死亡事故が多発したため改修しています。改修後は改修前と比較して全長6.968kmにまで短縮され、狭い区間に連続コーナーのあるテクニカルコースへと変貌しました。さらに2003年にはシケインとピットレーン、2022年にはグラベルトラップを追加し、さらに安全に走行できるようになり現在に至ります。

優勝レーサーの歴史

スパフランコルシャンは1950年からF1が開催され、以下に紹介するレーサーが優勝を積み重ねてきました。なお、1969年と1971年から1982年までと1984年のブラジルグランプリは別の場所で開催されているので掲載していません。また、1983年からはスパフランコルシャンが改修されて以降の記録となるため、単純に過去のドライバーとの優劣がつくものではない点に注意してください。そして2021年マックスフェルスタッペンの記録は、豪雨による中断で記録したタイムです。

レーサー名優勝年ゴールタイム
ミハエル・シューマッハ1992年1時間36分10秒721
1995年1時間36分47秒875
1996年1時間28分15秒125
1997年1時間33分46秒717
2001年1時間08分05秒002
2002年1時間21分20秒634
アイルトン・セナ1985年1時間34分19秒893
1988年1時間28分00秒549
1989年1時間40分54秒196
1990年1時間47分08秒082
1991年1時間27分17秒669
ルイス・ハミルトン2010年1時間29分04秒268
2015年1時間23分40秒387
2017年1時間24分42秒810
2020年1時間41分25秒282
2024年1時間19分57秒566
キミ・ライコネン2004年1時間32分35秒274
2005年1時間30分01秒295
2007年1時間20分39秒066
2009年1時間45分34秒188
ジム・クラーク1962年2時間07分32秒3
1963年2時間27分47秒600
1964年2時間06分40秒5
1965年2時間03分32秒
ファン・マヌエル・ファンジオ1950年2時間18分12秒7
1954年2時間44分42秒4
1955年2時間39分29秒
デイモン・ヒル1993年1時間24分32秒124
1994年1時間28分47秒170
1998年1時間43分47秒407
セバスチャン・ベッテル2011年1時間26分44秒893
2013年1時間23分42秒106
2018年1時間41分52秒210
マックス・フェルスタッペン2021年3分27秒071
2022年1時間44分297秒
2023年1時間22分30秒450
アルベルト・アスカリ1952年3時間3分46秒3
1953年3時間9分23秒3
アラン・プロスト1983年1時間27分11秒502
1987年1時間27分03秒217

セクター1の特徴とおすすめ観客席

スパフランコルシャンのセクター1は、Lasourceというヘアピンカーブと、RaidillonEauRougeという勾配とKemmelstraightというロングストレートで構成されたハイスピードセクションです。このセクションの観客席が一番おすすめで、個人的にはウェットコンディションのレースはぜひ見てほしいです。実はウェットコンディションのKemmelstraightは、タイヤから上がる水しぶきがまるでアニメで描かれるダウンフォースを再現しているようになるんです。車はRaidillonEauRougeを超えた付近からフルスロットルなので、できればKemmelstraight側の観客席の真ん中くらいが車を見られる時間が長くておすすめです。

セクター2の特徴とおすすめ観客席

スパフランコルシャンのセクター2は、LesCombesやCampusを始めとした大小9つのコーナーで構成されたテクニカルセクションです。コーナーが連続であるため、オーバーテイクシーンを沢山見られるPouhonのグランドスタンド席が特におすすめです。ちなみにセクター2は18階建てのビルの高さを一気に下るセクションなので、場所によっては車が落っこちていったり、車が襲い掛かってくるようなアングルが見られる魅力があります。さらにLesCombesでは、セクター1のKemmelstraightでスリップストリームについた車が一気に追い越しをかける場所なので、どの区間の観戦席も見どころのある場所として知られています。

セクター3の特徴とおすすめ観客席

スパフランコルシャンのセクター3は、シケインを除く全てのコースが高速仕様という特徴があります。しかし、DRS区画ではないのでBlanchimont周辺の観戦席は比較的安く、席も取りやすいです。また、ドライバー同士の激しいコーナリングバトルが見られるStavelotは、キャンプエリアに指定されています。したがって、バーベキューなどで食事を楽しみながらレースを観戦したいときにおすすめです。

スパフランコルシャンの行き方

2026年のF1ベルギーグランプリは、フリー走行が7月19日から7月20日、予選が7月20日で決勝が7月21日に開催されることが分かっています。ただし、通常日本からスパフランコルシャンのある最寄りのブリュッセル国際空港へは直行便が出ていません。F1シーズン中直行便が出ることもありますが、2026年は未確定なのでカタール空港かドイツ空港で乗り継ぎをしてブリュッセル国際空港に行く方法をおすすめします。ブリュッセル国際空港からは140km近くをタクシーかレンタカーで行くことになりますが、F1シーズン中は割高になるので300ユーロくらいを考えておきましょう。ちなみに現地の言葉でタクシー運転手にスパフランコルシャンへ行ってくださいとお願いするには、Spa-Francorchamps,s'ilvousplaîtと行ってください。

まとめ

スパフランコルシャンはオープン当初安全性の問題がありましたが、ドライバー達の尊い犠牲を持って改修工事を行い現在は安全に走行できるようになっています。特に距離短縮工事の影響は大きく、オープン当初の半分近くにまでなっています。それでも天候が不安定だったり、速度の出るセクター構成だったりするので事故は多いのですが、見応えのある場所に観戦席が設置されているので、人気サーキットとして有名です。

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