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ハースF1チームはどんなチーム?オーナー?チーム代表を徹底調査

2025年7月30日

2016年からF1に参戦しているアメリカ合衆国のレーシング・コンストラクター・ハースF1チーム。正式名称はハース・フォーミュラLLC(Haas Formula LLC)で、チーム初参戦からいきなりポイントを獲得する快挙を達成し、現在も快進撃を続けています。そんなハースF1チームですが、いったいどんなチームなのでしょうか。今回は、ハースF1チームについて、調査しました!

ハースF1チームはどんなチーム?

ハースF1チーム(Haas F1 Team)とは、2016年にFIA フォーミュラ1世界選手権に登場した、アメリカのレーシングチームです。NASCARの有力チーム「スチュワート=ハース・レーシング」の創設者で、オーナーのジーン・ハース氏が設立。工作機械会社『ハース・オートメーション』を世界に広めるために、立ち上げました。

アメリカ系F1コンストラクターの登場は30年ぶりで、現代のF1では異色の存在として認識されています。2024年からは、ギュンター・シュタイナー氏に代わり、小松礼雄さんがチーム代表を務めることに。本拠地はアメリカ合衆国ノースカロライナ州カナポリスとなっています。フェラーリとの密接な提携が特徴となっており、エンジンやギアボックスは規定で許される限りのパーツを購入し、フェラーリのBチームという位置づけのようですね。

シュタイナー氏の活躍

ハースF1チームを語る上で重要なのが、前代表のシュタイナー氏です。2004年11月、レッドブルはジャガーを買収し、テクニカル・オペレーション・ディレクターとしてシュタイナー氏を採用。しかし、クリスチャン・ホーナー代表がマクラーレンからエイドリアン・ニューウェイ氏を引き抜いたため、役割を失ってしまいます。

シュタイナー氏は、NASCARでの新チームの立ち上げに携わり、ノースカロライナに移住。チーム・レッドブルのテクニカル・ディレクターを務めました。2009年1月には、ファイバーワークス・グループを共同設立し、ジーン・ハースとともにF1参入を提案。シュタイナー氏はチーム設立のために人材を集め、全てのF1チーム代表にインタビューを実施しました。2014年4月14日、ハースF1チームのチーム代表に就任。2016年、ハースF1チームは開幕オーストラリアGPで、いきなり6位入賞を果たし、デビュー戦での入賞という快挙を成し遂げました。

ハースF1チームの代表は?

現在、F1ハースチームの代表は、小松礼雄さんが勤めています。また、2025年シーズンから平川亮さんが公式リザーブドライバーとなりました。シュタイナー氏が正式にチーム代表から離れ、小松礼雄さん率いる新チームは最高のシーズンを迎えているようです。

ハースF1チームは、前年度のコンストラクターズランキング10位から、6位をアルピーヌと争うまでに健闘しました。結果的にランキング7位となり、マクラーレンと並んで前年比で最も順位を上げています。シーズン当初の目標は8位で、「我々が勝てる2チームはどこなのか?』と真剣に考えていたそうです。結果的に小さなチームでも、結果を残せることが証明できたと言います。ハースF1チームは初めて、競争力のみならず、開発でもライバルを上回ることに成功したのです。

シーズン中のアップデートが課題に

ハースF1チームにとって、シーズン中のアップデートは何よりも課題となりました。パーツの製造をサプライヤーに委託しており、デザインオフィス~サーキットまでの道のりはコストも高くつきます。2024年は終盤戦に力を発揮し、シーズン後半の9戦中8戦でポイントを獲得。これまで後半は失速することが多かっただけに、大きな快挙だったようです。チームと協力し、コミュニケーションを密にとった結果、マシンを改善し開発できることが証明されました。2024年シーズンに開発ペースを維持できたのは、小松礼雄新代表の功績ともいえます。また、VF-24が先代マシンのようにタイヤマネジメントの欠陥から開放されたのも、パフォーマンス向上の1つのようですね。

小松礼雄の経歴

今シーズン、アップデートを重ねるたびにマシンが速くなったのは、小松礼雄さんの指揮の賜物でした。小松礼雄さんはフォーミュラ1チームのエンジニアになりたいという夢を持ち、単身渡英。英会話学校やウォーリック大学入学予備コース等を経て、ラフバラー大学に入学しています。自動車工学を専攻し、2位という好成績で卒業。大学院に進学後は車両ダイナミクスと制御の博士号を取得し、佐藤琢磨選手のメカニック・エンジニアを務めました。ホンダ・レーシング・ディベロップメントの英国支部に入社し、F1チームB・A・Rに出向。タイヤエンジニアを務めるようになります。2011年にはヴィタリー・ペトロフ担当のレースエンジニアに、2012年からはロマン・グロージャン担当のトラックエンジニアになりました。

ハースF1チームへの参戦

2016年、グロージャンのハースF1チーム移籍に伴い、創設から加入。チーフレースエンジニアとして、技術責任者を務めています。2024年には、ギュンター・シュタイナー氏の後任としてチーム代表に就任し、采配初年度の2024年シーズンでいきなり好循環を生み出し、コンストラクターズ最下位から7位に上昇させています。

ハースF1チームへの功績がすごい

小松礼雄さんは、ハースF1チームの構造上の欠点を理解し、対処するのに適した人材と言われています。アンドレア・デ・ゾルド氏も、小松礼雄さんによるコミュニケーションの改善を高く評価しているようです。シュタイナー氏がチームを去った後、ハースF1チームは特別な人材を採用したわけではありません。小松礼雄さんはもとからいるスタッフの仕事のやり方を、変化させたようです。小松礼雄さんは「エキサイティングなことは何もありません。」と語っており、基本的なことを丁寧にやっただけとのこと。日本人だからこそできることかもしれませんね。

まとめ

今回は、ハースF1チームについて、紹介しました。ジーン・ハース氏が『ハース・オートメーション』を広めるために設立されたF1チームで、代表は長らくギュンター・シュタイナー氏が務めていました。現在は日本人初となる小松礼雄さんが代表を務め、チームのパワーが増しているようですね。

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